青森市議会 2004-12-16
旧青森市 平成16年第4回定例会[ 資料 ] 2004-12-16
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総務企画常任委員長報告書(
審査経過及び結果)
議案第159号「契約の締結について(松原二丁目6号線(甲田橋)
橋梁上部工架設工事)」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
本案は、甲田橋の老朽化に伴い、橋のかけかえを行うものであるが、その概要は、橋体工、橋面工、附属物工、仮設工、橋台工各一式であり、工期は平成18年3月31日までとしている。
去る11月10日に入札を行った結果、予定価格内で落札されたので、「オリエンタル・
鹿内組建設工事共同企業体」と3億7800万円で契約を締結しようとするものである。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「橋梁工事の発注は、大抵上部工・下部工などに分けて行っているのか」との質疑に対し、「基本
的には、上部工・下部工を分けて行うのが通例である」との答弁があった。
1 「本案の工事が、甲田橋のかけかえに係る最後の工事か」との質疑に対し、「甲田橋の全体の事業
年度は、平成18年度を最終年度としており、平成17年度は引き続き上部工の関連工事と取りつけ道路
の改良工を、平成18年度も同様に道路の改良工を行い、整備を終了することになっている」との答弁
があった。
1 「本工事の税抜きの予定価格はいくらか」との質疑に対し、「3億8124万3000円である」との答弁
があった。
1 「本工事を
共同企業体として落札した『
オリエンタル建設株式会社』の本社はどこか」との質疑に
対し、「東京都千代田区である」との答弁があった。
1 「市への
指名業者登録では、
共同企業体という形ではあらかじめ登録していないが、
共同企業体の
場合、どのような手順を踏んで入札に参加する者を決めているのか」との質疑に対し、「
共同企業体
を組んでいただく理由・要因であるが、基本的に工事の規模、内容、
技術的難易度などを考慮し、地
元業者のみでは対応し得ないのではないかと思われる場合、地元に対する
技術移転等を期待し、大手
業者と
地元業者とで
工事共同企業体を組んでいただいている。なお、
地元業者で対応し得る工事につ
いては、基本的に
地元業者への単体発注とすることとしている」との答弁があった。
1 「
共同企業体を組んでいる
地元業者は、市でランクづけした上位から選んでいるのか」との質疑に
対し、「基本的に
上位ランク者を選んでいるが、当該業者の平成16年度の受注状況をも勘案し選定し
ている」との答弁があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
(以上)
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経済文教常任委員長報告書(
審査経過及び結果)
初めに、議案第156号「
青森市役所支所設置条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
高田支所は、昭和28年に制定された「
町村合併促進法」に基づき、昭和30年1月1日に行われた高田村と青森市との合併に伴い、設置されたものであり、現在、支所は、
大字高田字日野237番地にあり、旧高田村の区域内、いわゆる
高田支所管内において地域住民の皆様への
行政サービスを提供している。
市では、平成10年に策定した「新青森市
行政改革大綱」の実施項目として「支所の統廃合」を進めており、施設の効率的で効果的な管理運営に努めるため、現在の支所で提供している
行政サービスの移行を基本としながら、「支所」と「
市民センター等」を複合化し、市民の利便性の向上を図りながら施設の
維持管理費を抑制することを目指している。平成16年度は、地域の皆様の御理解と御協力のもと、
高田支所を廃止し、最寄りの
高田教育福祉センターへその機能を移行し、従来の
行政サービスを継続して実施することを予定しており、機能の移行については、平成17年2月下旬ころから3月上旬ごろを予定している。
なお、複合化される
高田教育福祉センターは、昭和60年11月に完成したもので、
大字高田字日野229番地1にあり、センターの敷地面積は約2920平米、建物の延床面積は、約710平米で鉄骨一部木造の2階建ての施設で、名称は
教育福祉センターであるが、集会施設に体育館を併設した
市民センターと同等の機能を有する施設となっている。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「行革の一環として行うということだが、これからも順次そういう計画はあるのか。また、高田支
所に現在働いている人がそのまま
教育福祉センターに移行するのか」との質疑に対し、「これまで、行
革の方針に従い、支所改廃を進めてきており、平成15年度には筒井支所を廃止した。東岳支所につい
ては、
東岳コミュニティセンターとして機能を移転している。さらには、ことしの4月1日からは新
城支所を新
西部市民センターの方に機能を移転している。今後、奥内支所については、近隣にある北
部地区農村環境改善センターの方に機能を移転するという計画で進めているが、
受け入れ先の施設に
支所を入れ込むことについて、国の方との折衝がいま少し長引いており、これが間に合えば16年度中
にはできるが、年度がずれ込む可能性も出てきている。残る、野内、浜館、横内、後潟、原別の支所
については、それぞれの施設の
受け入れ先の問題、
受け入れ先が近隣にないということ等もあり、こ
れから再検討していくこととなる。職員の配置については、これまで、機能移転をする際には、効率
的な施設の運営を行うことから、正職員1名を減じてきている。
高田支所についても、機能移転をし
た際には、そのような形になろうかと思う。このことについては、市職労等ともこれまで話し合いを
進めてきており、おおむね了解をいただいているところである」との答弁があった。
1 「1名減の職員はどこかに行くのか」との質疑に対し、「来年度の人事作業が
通常ベースで行われ
ているということなので、その中で検討されていくものと考えている」との答弁があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第157号「
青森市立小学校条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
本案は、
浜田土地区画整理事業の施行による字の区域及び名称の変更に伴い、去る11月20日から
青森市立大野小学校の住所が「青森市
大字大野字若宮161番地の4」から「青森市東大野一丁目3番地1」に変更となったので、同校の位置について規定の整理をするためのものである。
以上が説明の概要であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第158号「青森市
都市公園条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
本案は、これまで
横内川多目的遊水地に整備を進めてきた青森市
スポーツ公園の
運動施設部分が、この11月29日に完成となり、来春から供用開始できることとなったので、その設置及び管理について必要な事項を定めるものである。
公園及び運動施設の概要であるが、南側のわくわく広場については、
財団法人日本宝くじ協会から寄贈していただいた遊具を設置した広場として、ことし4月から供用を開始している。今般の条例改正は、北側に整備した野球場3面、
テニスコート12面、
サッカー場、
ラグビー場、
多目的グラウンド及び
管理事務所内の会議室に関するものであり、この
スポーツ公園の整備面積は約30ヘクタールで、北側の
スポーツ広場エリア内の園路や水流れなどの修景施設については、平成19年度までの完成を目指しているものである。
条例の改正点についてであるが、まず、第7条第1項については、当該公園内に野球場3面、
テニスコート12面、
サッカー場、
ラグビー場、
多目的グラウンド、
照明設備及び
管理事務所に会議室を整備しているが、これらの施設を総称して、同項第4号に「青森市
スポーツ広場」と定めるものである。
同条第2項については、
スポーツ広場においては、運動施設のほかに公園機能を備えており、公園を散策するための園路、湿性花園などの修景施設や
ジョギングコースもあり、公園や
ジョギングコースを利用する市民の皆様が自由に利用できるようにするための規定の整備である。
第13条については、公園施設の使用許可に伴う使用料の納付の規定であるが、引用条項を整理し、
スポーツ広場の各施設の使用料を別表4として加えたものである。
第19条については、管理の委託に関する規定であり、
青森市営野球場、青森市営庭球場、青森市
スポーツ会館の管理は青森市
文化スポーツ振興公社に委託しているが、今回の青森市
スポーツ広場については、
嘱託職員等による直営管理とすることから、所要の整理を行うものである。
別表4については、
スポーツ広場の各施設の使用料について、1時間当たりで定めるものであり、まず、野球場については、使用区分が入場料を徴収しないで営利目的としない場合は、1時間当たり1000円とし、
照明設備についても1000円と定めるものである。同様に、
テニスコートは300円とし、
照明設備については100円、
サッカー場は1000円とし、
照明設備については500円、
ラグビー場は1000円とし、
照明設備については900円、
多目的グラウンドは1000円、会議室は(1)、(2)ともに300円と定めるものである。
また、入場料を徴収しないで営利目的とする場合及び入場料を徴収する場合の使用料については、別表4の
当該区分欄のとおり定めるものであり、これらの使用料の設定に当たっては、市の他の
スポーツ施設との整合性を考慮し設定したものである。
なお、この条例の施行期日は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において、規則で定める日から施行することとしている。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「それぞれ駐車場があるが、何台駐車できるのか。また、この使用料は、高いのか安いのか。何か
基準はあるのか」との質疑に対し、「駐車場は、
テニスコート、
エントランス、わくわく広場の部分
にあり、普通車用、身障者用、
大型車用等全部で923台分の駐車場を整備している。使用料は、市の他
の
スポーツ施設との整合性を考慮し設定した」との答弁があった。
1 「会議室(1)と(2)ということになっているが、どれくらいの人数が入るのか」との質疑に対し、
「それぞれ30人程度が入って会議ができるようなスペースになっている」との答弁があった。
1 「教育機関が使う場合の使用料についてもこのまま適用するのか」との質疑に対し、「都市公園条
例の中で、義務教育を終えていない生徒が使う場合は無料と定められており、それと同じ扱いにな
る」との答弁があった。
1 「65歳以上の使用料を、無料とか半額とかにする規定はないのか」との質疑に対し、「それはな
い」との答弁があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
最後に、議案第160号「新たに生じた土地の確認について」及び議案第161号「新たに生じた土地の字名について」であるが、両案については、内容に関連があることから一括議題とし、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
後潟漁港については、ホタテガイの陸揚げのための用地が不足していることから、埋め立てにより物揚げ場を造成し、今後さらに漁港区域の拡張を行い、
共同作業場や船揚げ場などの漁港施設の充実を図ることとしている。
このたびの「新たに生じた土地」については、平成15年第4回定例会において議決をいただいた、
後潟漁港区域の一部1132.22平方メートルの
公有水面埋め立てに伴うものであり、9月29日に工事が竣功し、同日に県から市の区域に新たに土地が生じた旨の通知があったことから、「新たに生じた土地」の位置及び面積を確認し、また、この土地を
六枚橋字磯打の字の区域に編入するため提案したものである。
以上が説明の概要であるが、両案については、いずれも
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
(以上)
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建設交通常任委員長報告書(
審査経過及び結果)
議案第162号「市道の路線の廃止について」及び議案第163号「市道の路線の認定について」の2件は、内容に関連があることから一括議題とし、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
まず、議案第162号「市道の路線の廃止について」は、開発行為によって生じた道路の帰属及び寄附によって、路線の起点・終点が変更になった3カ所4路線のほか、
丸山中央通り線の変更及び西滝の
踏切用地処理に伴い新たに認定の手続が必要となったため、南奥野89号線ほか5路線を廃止しようとするものである。
次に、議案第163号「市道の路線の認定について」は、廃止路線とした5路線を含め、寄附及び開発行為に基づく新設道路の帰属、各種事業に伴う要請等により、沖館46号線ほか100路線について新たに市道の路線として認定しようとするものである。
主なものとしては、
石江区画整理事業に伴う認定、3・2・2内環状線のうち石江から里見一丁目までの一部供用開始に伴う認定、3・4・15
里見丸山線の路線変更に伴う認定、
筒井八ツ橋の河川区域を
兼用工作物とするため、県と管理協定を締結しようとすることに伴う認定である。
以上が説明の概要であるが、両案については、いずれも
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
(以上)
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予算決算特別委員長報告書(
審査経過及び結果)
初めに、議案第142号「平成16年度青森市
一般会計補正予算」から議案第155号「平成16年度青森市
特定基金特別会計補正予算」まで計14件の「平成16年度一般会計・各
特別会計補正予算」を一括審査したが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「組織の見直しについて、水道部と下水道部の統合は可能ではないか」との質疑に対し、「水道事
業は、
地方公営企業法が全部適用されている事業であり、
事業管理者のもと事業経営を行っている
が、
公営企業は、常に経済性を発揮するとともに、公共の福祉を増進するよう運営する必要がある
ことから、これら義務的に法が適用されている事業以外の事業でも、一定の要件を満たし条例で定
めることにより、
公営企業として同法を適用させ、
独立採算制を徹底した自立経営をすることが可
能となる。現在、
地方公営企業法が適用されていない
下水道事業では、約70%の
下水道処理人口普
及率を踏まえ、既に蓄積・整備された社会資本を効率的に維持管理できるような
事業推進体制に転
換することが喫緊の課題であり、この課題を解決するため
公共下水道・
農業集落排水・
合併処理浄
化槽からなる
汚水処理部門についても、
地方公営企業法を適用するための条件整備とその後の上下
水道の統合を目指すことを
自治体経営本部において重点課題の一つとして位置づけている」との答
弁があった。
1 「交通部のバスの運転士が、
採用試験の際に、学歴を詐称して採用されていたことが発覚したが、
バスの運転士になることが子供のころからの夢である人もおり、また、現在の就職状況が大変厳し
い状況の中にあっては、学歴に関係なくバスの運転士の職を希望する人は多いと思われる。よっ
て、今後は、消防士の
採用試験のように、大卒・高卒などそれぞれの学歴ごとに採用してはどう
か」との質疑に対し、「現在、
交通部運転士の
学歴要件を『中学校または
高等学校卒業の学歴を有す
る者』としているが、この
学歴要件は、雇用環境が厳しい現状を踏まえ、大学、短期大学、高等学
校及び
中学校卒業の学歴を有するそれぞれの者に対し、同程度の学歴を有する者同士の競争試験を
通じ、可能な限り公平に就業の機会を提供するという趣旨に基づいて設定している。これとは逆
に、
学歴要件を撤廃し、
大学卒業程度の学歴を有する者と中学校または
高等学校卒業程度の学歴を
有する者が同一の
採用試験で競う場合、筆記試験においては、上位の学歴を有する者を利すること
が懸念され、結果として中学校及び
高等学校卒業程度の学歴を有する者の公務への就業機会を奪う
ことになりかねないものと認識している。消防職などのように学歴ごとに採用することについて
は、大学卒業の学歴を有する者には門戸は開かれるかもしれないが、
高等学校や
中学校卒業の学歴
を有する者にとっては、逆に門戸が狭められることになりかねないと考える。したがって、すべて
の職種の
採用試験を総合的に見れば、職種ごとにそれぞれ
学歴要件を設けて
採用試験を実施するこ
とは、大学・短期大学・
高等学校及び
中学校卒業の学歴を有する者それぞれごとに門戸が開かれ、
広く優秀で意欲的な人材の確保がなされるものと考えている。また、依然として厳しい昨今の雇用
状況を踏まえると、大学・短期大学・
高等学校及び
中学校卒業の学歴を有するそれぞれの者に対
し、就業機会を均等に提供し続けていく必要性があり、現状ではこの考えに基づいた対応をしてい
きたい」との答弁があった。
1 「点検商法、
架空請求等の悪質商法による
消費者被害を防止するため、
消費者保護を含めてどのよ
うな対策をしているのか。また、これらの被害を防止するための
啓発用ポスターを公共施設に掲示
してはどうか」との質疑に対し、「点検商法は、あたかも公的機関から直接あるいは委託を受けて点
検に来たかのごとく装う手口や、点検を装いあたかもその箇所が重大な欠陥を生じているかのよう
に偽装するなどの手口で、消費者に多大な不安を与え、そこにつけ込み契約を迫る非常に悪質な商
法であり、架空請求は、
債権回収業者や
弁護士事務所の名をかたり、消費者に全く身に覚えのない
架空の債権をあたかも
支払い義務があるかのようにはがきを送りつける詐欺商法の一つであるが、
近年、手口が悪質・巧妙化し、被害が後を絶たない。このような状況を踏まえ、市としては、市民
に契約に関する正しい知識・情報を提供するため、広報あおもりや情報誌『くらしのひろば』、本市
ホームページを活用しているほか、
悪質商法対策出前講座の実施や
寿大学講座への講師派遣をし、
さらには、昨年末には
中心市街地においてチラシを配布し、直接街頭で注意を呼びかけている。こ
のような悪質商法による被害を未然に防止するためには、大きく、わかりやすい表現で消費者に周
知することが非常に有効であることから、市内各公共施設の
ポスター等の掲示を進めていきたい」
との答弁があった。
1 「障害者の場合も65歳から
介護保険制度に移行するが、
障害者福祉サービスから
介護保険サービス
に移行した場合に、利用者の
サービスが低下している実態はないか」との質疑に対し、「平成12年3
月24日付で当時の厚生省から通知された『
介護保険制度と
障害者施策との
適用関係等について』に
よると、障害者についても40歳以上の者は原則として
介護保険の被保険者となり、
デイサービスに
ついては、65歳以上または特定疾病による場合は要
介護等認定を受け、
介護保険の保険給付として
デイサービスを受けることとされている。ただし、65歳または特定疾病となる以前から
障害者デイ
サービスを受けている方が引き続き障害者の
サービスを希望し、
身体障害者の
創作的活動及び社会
適応訓練、
知的障害者の
文化的活動及び
社会適応訓練といった、障害者に固有の
サービスの提供が
必要であると認められる場合には、
障害者デイサービスの利用は差し支えないとされていることか
ら、本市においては、
介護保険サービスが適用となる年齢の方には、本人の希望や訓練のニーズを
十分勘案し、
介護保険制度あるいは
支援費制度のどちらかを適用し利用の決定を行っており、現時
点では利用者への
サービスが低下している実態にはない」との答弁があった。
1 「突然死の死因のほとんどが心臓疾患と言われていることから、
電気ショックが必要な心臓の状態
を機械が自動的に判断し、医師以外でも使用できる
自動体外式除細動器を、
青森市民病院に設置で
きないか」との質疑に対し、「来院された方が、万が一、生命にかかわる重大な不整脈を発症し、心
停止となった場合、心臓の状態を把握しながら
除細動器を操作し、適切な電圧で
電気ショックを与
えて心臓が正常な動きを取り戻すよう処置することとなるが、これらの処置がより迅速に実施され
るほど救命率が高くなるとされている。しかし、病院内であっても、心停止者への
電気的除細動を
行うまでには、医師及び
電気的除細動器が到着するまでの時間が必要となること、また、病院内に
設置されている
除細動器はすべて手動式であり、医師または医師の指示を受けた看護師等以外は使
用できないこととなっており、緊急性に若干問題があることから、一般の人でも簡単に
電気的除細
動が行える
自動体外式除細動器の導入を具体的に検討している」との答弁があった。
1 「本市は浪岡町との合併を機に、既存の
ホスト系コンピュータシステムからアウトソーシングを利
用した
オープン系システムに移行するとのことだが、それによる雇用の創出を含め、産業振興にど
のように取り組んでいくのか」との質疑に対し、「これまで、地方自治体などの
情報システムにおい
ては、システムの
閉鎖性ゆえに特定の
大手IT企業に占められている例がほとんどであったが、本
市が率先して
オープン系システムを導入することで、
ハードウエア、ソフトウエアとも多用なメー
カーの製品を活用できるようになるだけでなく、
地元IT企業の参画も可能となり、本地域のIT
産業の振興、発展に寄与するものと考えている。しかし、その一方で
オープン系システムを扱う技
術者が全国的に不足しており、本地域においてもその人材育成が急務とされている。そのため本年
度、
青森商工会議所、
青森観光コンベンション協会などと連携し、国の
地域雇用機会増大促進支援
事業を活用し『
オープンソースソフトウエア技術者育成事業』に取り組んでいるが、全国に先駆け
て、本地域に
オープン系システム構築に必要となる総合的な技術を身につけた人材の集積を図るこ
とにより、本地域内の企業等の
オープン系システム化需要にこたえ経営の高度化を促すだけでなく、
他地域の需要をも獲得でき、
本市IT産業の振興とこれに伴う雇用創出に大きく寄与できるものと
考えている」との答弁があった。
1 「市兵衛川は河口付近から改修が進められてきたが、現在は工事が中断している。車両基地ができ
ることにより、12ヘクタールもの水田がなくなり、保水能力が失われ、雨水が市兵衛川に入ってい
くことになるため調整池を設けたが、今年の大雨で水田が水をかぶり、これまで1度もあふれたこ
とのない用水路が何度もあふれた。農家や周辺住民に迷惑がかからないよう、早期に河川改修をす
べきではないか」との質疑に対し、「河口部より延長約353メートルの区間については、平成13年度
から15年度の3カ年で
下水道事業として整備が完了し、そこから上流側357メートルについては水路
事業で整備することとし、平成15年度に現況測量・用地測量を実施、今年度から用地買収を実施し
ており、他事業との調整を図りながら、着実に整備を進めていく。なお、整備が完了するまでの間
の水害対策については、しゅんせつや草刈りなどにより、適切な流水断面の確保に努めていく」と
の答弁があった。
1 「現在の中核工業団地の立地状況と今後の立地見通しについて示せ」との質疑に対し、「中核工業
団地には、これまで流通加工業4社、機械修理・加工業1社、印刷業1社、製造・販売業1社、卸
売業3社、建設業2社の計12社と立地協定を締結し、全12社が操業を開始しており、従業員数は11
月末現在、346名となっている。また、譲渡済みの区画は全45区画のうち13区画で、区画割合での譲
渡率は28.89%、面積割合は全体の工場用地面積約62万9000平方メートルのうち約9万4000平方メー
トルで、譲渡率は14.91%となっている。今後の立地見通しについてであるが、青森中核工業団地が
県庁所在地に整備された全国唯一の団地であり、市街地と至近距離にあること、物流や旅客など広
域的な主要交通体系へのアクセスが極めて優れていることなど、本市の優位性を最大限にPRしな
がら、企業誘致活動を推進することとし、現在十数社と立地に向けて折衝している。また、近年の
企業の進出形態としては、工場用地の賃貸や貸工場を活用した事例も見られるなど、その様態が多
様化していることから、中核工業団地においても、今年度より工場用地の賃貸制度をスタートさ
せ、あわせて、賃貸により進出する企業に対しても補助制度を創設したところである」との答弁が
あった。
1 「モヤヒルズの温泉施設でレジオネラ菌が発生したことを、市はなぜ隠したのか」との質疑に対
し、「県によると、感染者が発生した場合以外には、公表の義務や営業停止の義務がないということ
であったが、多くの市民が利用する施設であるため、徹底した衛生管理が必要であると判断し、青
森市観光レクリエーション振興財団に対し休止等の措置を講ずるよう指導した。これを受けて財団
が衛生管理の観点から男子浴場の営業休業のお知らせを館内に掲示したものである」との答弁が
あった。
1 「夜間の防犯対策に欠かすことができない街路灯の設置要件はどのようになっているのか。また、
大野小学校南側地域の街路灯の設置状況と今後の見通しを示せ」との質疑に対し、「街路灯の設置に
ついては、町会からの設置要望や市によるパトロール等に基づき、各地域の実情を踏まえ、夜間の
交通量、沿線の状況、道路の線形及び道路幅員等を調査するとともに、全体のバランスをも考慮し
ながら総合的に判断しているが、各町会からの設置要望も非常に多く、限られた予算の中でできる
だけそのニーズにこたえるべく努力をしている。また、大野小学校南側地区については、多くの児
童・生徒の通学路となっていることや、区画整理事業に伴い住宅建設が急速に進み、夜間、周辺が
暗いことなどから、現在、早急に街路灯を設置すべく準備している」との答弁があった。
1 「東北新幹線建設事業に地元企業が1社でも多く参入できるような取り組みについて、その現況を
示せ」との質疑に対し、「東北新幹線建設事業に係る地元企業の受注については、『鉄道・運輸機
構』によると、八戸・新青森間の建設工事の契約総額は、平成16年10月末現在で、約1399億円であ
り、そのうち県内企業の契約額は、約139億円で約10%の契約割合、青森市内企業の契約額は、約29
億円で約2.1%となっている。市内の建設関連産業は、公共事業費等の削減に伴う受注機会の減少に
より、厳しい経営環境に置かれており、本市の経済や雇用に深刻な影響を及ぼしていることから、
市では去る10月14日に、青森市議会『新幹線対策特別委員会』とともに『鉄道・運輸機構盛岡支社
長』に対し、新幹線建設工事における市内企業参入機会の確保・拡大が図られるよう要望を行った
ところである。その際、『鉄道・運輸機構盛岡支社』から『新幹線工事の契約方式は大部分が共同
企業体方式での契約となっており、この
共同企業体への参加資格要件については、特段の配慮を行
い、地元企業の参加機会の拡大に努めている』との話があった。また、去る11月19日には、青森県
商工会議所連合会・青森県商工会連合会・青森県中小企業団体中央会・青森県建設産業団体連絡協
議会・社団法人青森県建設業協会が連名で『鉄道・運輸機構建設本部』に対し、新幹線建設工事に
おける青森県内地元企業の参入機会の確保・拡大についての要望を行ったと聞いている。市として
は、新幹線建設事業における地元企業の受注は大変重要であると認識しており、今後、市内の高架
橋工事等が主体となることからも、地元企業の受注機会の確保・拡大について引き続き働きかけて
いきたい」との答弁があった。
1 「小・中学校の老朽化が進み、学校からの営繕要望も増加する傾向にあると思うが、営繕要望の内
容とこれらの営繕要望にどのようにこたえていくつもりか、その対策を示せ」との質疑に対し、
「小・中学校の営繕要望については、平成14年度は小・中学校合計で484件、平成15年度は525件、
平成16年度は551件と、年々増加傾向にある。その内容は、雨漏りに関するもの、給排水衛生設備の
破損等に関するもの、建具のふぐあいに関するもの、暖房換気設備の故障に関するもの、樹木剪定
に関するものなど多岐にわたっている。これらの要望については、現場調査を行い、学校長と十分
協議の上、限りある財源を効率的・効果的に執行するため、早急に改善すべきもの、ある程度の時
間的猶予の得られるもの、また、学校において対応できるものなどに整理し、早急に対応すべきも
のについては、専門の業者による維持修繕を行ってきた。また、本年10月からは、一層迅速に学校
からの修繕要望にこたえるため、簡易な修繕ができる技能を持つ臨時職員を雇用し小回り修繕班を
発足させ、効率的な修繕を実施している。この小回り修繕班は、これまで原別小学校など3校の給
排水及び暖房配管の修繕、泉川小学校など5校の放熱機トラップ取りかえ、東中学校など2校の側
溝の泥上げ、堤小学校など10校の樹木剪定、油川小学校の階段ノンスリップの取りかえ、東中学校
の給食搬入口への手すりの設置などの修繕作業を行っている。今後とも、限りある財源の中で優先
度や緊急性を勘案しながら、専門の業者及び小回り修繕班の積極的かつ効率的な活用により、学校
からの営繕要望にこたえるよう努めていく」との答弁があった。
1 「前青森公立大学学長が学長就任を受諾したのは何年何月何日か。また、受諾した場所はどこで、
同席者はだれか」との質疑に対し、「前学長の就任受諾に係る記録書類が残されていないことから、
どこでだれが同席し受諾したかは不明であるが、青森公立大学開学10周年記念誌にも記述されてい
るように、幾度となく要請を行った結果、学長予定者として決定されたと聞いている。なお、当時
の公立大学開設準備室長などから聞き取り調査した内容から推察すると、平成4年4月18日の市長
の記者会見の発表直前に、市長との間で直接受諾の話し合いが行われたのではないかと思われる」
との答弁があった。
1 「合併後における浪岡町との住民交流を図る上で、生涯学習事業は有効な手段であると考えるが、
その交流のあり方について考え方を示せ」との質疑に対し、「青森市と浪岡町の合併に当たり、策定
された市町村建設計画『青森浪岡21世紀まちづくりビジョン』においては、本市と浪岡町が一緒に
なって新たなまちづくりに取り組むに当たり、それぞれの地域の特色を生かしながら、県都として
の拠点性を高め、相互に交流と連携を深めつつ、ともに相乗効果を期待し得るまちづくりを進める
ことが重要であるとの認識のもと、そのまちづくりの基本方針の基本視点として、『人と人とが支え
合い新たなコミュニティを創造するまちづくり』『豊かな感性を育み新たな文化を創造するまちづく
り』を掲げているところである。特に、まちをつくるのは、そこに住む住民であり、住民の個性と
能力こそがまちを発展させる原動力であることから、住民個々人がまちづくりに積極的に参画でき
るよう、その機会の充実に意を用いることが肝要であると考えている。生涯学習活動は、学校教育
や社会教育にとどまらず、スポーツ・レクリエーション活動や文化活動・ボランティア活動など、
さまざまな機会を通じて行うあらゆる学習活動を含むものであり、こうした日々の生涯学習活動に
よって得られた成果を披露し、また、作品として発表し、あるいはまた、大会等に参加すること
は、日々の活動の励みになるばかりでなく、みずからの学習成果の客観的な評価につながり、さら
にはスポーツ・レクリエーションや文化芸術活動の普及に寄与し、その成果を地域社会に還元する
大切な機会である。また、共通の学習目標を持つ人々との交流により、新たなネットワーク形成が
期待できるほか、ひいては学習活動の成果を活用した地域活動への参加・参画などをも、その波及
効果として期待できるものであり、生涯学習施策・事業が合併後の新市における住民交流を拡大す
る上で有用な手段・手法であると認識している。これまでも本市においては、『すべての市民が い
つでも どこでも なんでも』学ぶことができる生涯学習社会の実現に向け、関連する施策・事業
の総合的かつ体系的な推進に努めてきたところであり、合併後の新市においても、両地域住民の交
流機会の拡大に常に意を用いながら、生涯学習施策・事業の実施に努めていきたい」との答弁があ
った。
1 「青森市でプロ野球ができるよう、野球場の整備を強く県に要望すべきと思うが、市の考えを示
せ」との質疑に対し、「市では平成9年度から県に対する『重点事業に関する要望書』の中で、新青
森県総合運動公園は、市民・県民が生涯にわたって明るく豊かな生活を送れるように、気軽に健康
の保持増進やレクリエーション活動ができ、幼児から高齢者まで、また、さまざまな障害のある
方々もそれぞれのライフステージに応じたスポーツ活動ができる拠点施設として、さらには、国際
的、全国的スポーツイベント、プロ野球公式戦、Jリーグ公式戦等ができる施設としての建設促進
を要望してきたところである。しかし、県においては、現下の厳しい財政状況の中、野球場あるい
は陸上競技場等について整備を見合わせ、凍結しているとのことであり、整備計画年次についても
現時点においては、何年までという明言がされず、周辺の植栽、園路、広場等の整備のみを引き続
き実施するとのことである。市としても継続して、新運動公園の建設促進の中で他の施設も早期に
整備されるよう要望していきたい」との答弁があった。
1 「安方地区の青森競輪場前売
サービスセンターは、当日払い戻しができず、実況放送もなく、ま
た、違法駐車も多く地域住民からの苦情もある。ファン
サービスの点から、他地区の場外車券売り
場のように、当日払い戻しやテレビの実況放送ができる仕組みが必要であると思うが、同
サービス
センターを移転する考えはないか」との質疑に対し、「同
サービスセンターは、昭和58年度に競輪
場が新城地区へ移転したことに伴い、郊外地まで来ることが困難な競輪ファンや市街地で気軽に車
券を購入したい競輪ファンのニーズにこたえるとともに、新たなファン層の開拓を目指し、前売り
専用の場外車券売場として昭和61年10月9日に安方地区に開設したものである。開設以来、本年11
月30日までの利用者数は延べ390万7000人、売上額は403億648万円となっており、多くのファンに親
しまれ利用されている。同
サービスセンターを移転させ、当日払い戻しや実況放送を実施するため
には、ゆっくりとレースを楽しめるスペースと広い駐車場敷地の確保が必要となり、多額の経費を
要することから、現下の長引く不況や売り上げが極端に低下している中での新たな投資を伴う移転
については、現在のところ考えていない」との答弁があった。
1 「
農業集落排水事業は、加入率が少ないと聞いているが、今後、市として加入促進対策をどのよう
に考えているのか」との質疑に対し、「
農業集落排水事業は、これまで9地区が事業採択され、8地
区で事業が完了し供用を開始しているが、本年11月末現在における8地区の対象世帯総数1659戸に対
して、加入世帯数が852戸であり、加入率は51.4%となっている。地区別に見ると、早い時期に供用を
開始している地区ほど加入率は高く、新しい地区ほど低い傾向にあるため、これまで同様、農林水産
だよりや広報あおもりによる加入の呼びかけを続けることが大事であると考えているが、今年度は、さ
らに緊急地域雇用創出対策事業の一環として、未加入農家を直接訪問しながら、無利子の水洗化工事
資金の融資あっせん制度の普及を通じて、一層、加入を促進することとしている。なお、今後の新た
な地区採択に当たっては、発生する汚泥を有機資源として農地に還元するリサイクル計画の策定が義
務づけられていることからも、前もって対象地区内居住者の加入意識を十分精査しながら取り組んで
いきたい」との答弁があった。
1 「市民病院における看護師の臨時職員の比率は、14年度、15年度が23%で、16年度は21.7%と少し
下がってきているが、これからも効率的な経営をしていくためには、このような比率を継続していく
とのことである。しかし、看護師は3年で1人前になると言われており、臨時職員に仕事を任せられ
ないという声があることから、その率を引き下げ、少しずつでも正規の職員をふやしていく努力が必
要ではないか」との質疑に対し、「県内8市の自治体病院の医業収益に対する人件費の割合は、ほぼ
50%程度となっており、昨年の決算において当病院は49%強の人件費の割合で経営状況が成り立って
いる。さらに
医療法上の人員もカバーしていることから、人件費率は、ほぼ50%を維持していくこと
がいいのではないかと考えている。ある程度の収益を上げながら医療
サービスを向上させていくため
には、人件費の率も非常に大事であると考えており、単に医業収益を上げるということではなく、健
全な医業収益の確保と、人件費の率を考えながら質を高めていくという方向で考えていきたい」との
答弁があった。
次に、議案第164号「決算の認定について」を審査したが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「各団体への補助金や各事業への負担金などの見直しを、今までどういう考え方で実施してきたの
か。また、今後の改革についてどのような考えを持っているのか」との質疑に対し、「補助金・負担
金の全面的な見直しについては、昭和59年度に10%の一律削減を実施し、平成12年度には、新青森市
行政改革大綱に基づき、補助金・負担金の目的・必要性などを検討することとした見直しを実施し
た。また、平成15年度には、中期財政計画において、原則対前年度比10%削減の基本方針のもと整理
合理化を積極的に推進することとし、それぞれの目的について精査したところであり、その結果、補
助金については、廃止が3件で18万9000円の減、削減が82件で1億234万円の減、新規が5件で667万
7000円の増となっており、負担金については、廃止が21件で845万円の減、削減が42件で1516万5000円
の減、新規が5件で174万5000円の増となっている。さらに、平成16年度も同様の整理合理化を積極的
に推進した結果、補助金については、廃止が9件で634万9000円の減、削減が71件で1億683万4000円
の減、新規が3件で1747万2000円の増となっており、負担金については、削減が43件で3403万4000円
の減、新規が7件で2190万7000円の増と見直しに努めている。今後も引き続き補助金・負担金の検証
・見直しを実施するとともに、事務事業全般についても、最少の経費で最大の効果をあげるという財
政運営の基本原則のもと、緊急性、重要性、効果等についてこれまで以上に総合的な見直しを実施
し、財源配分の重点化、効率化を図り、健全な財政運営の確保に努めていきたい」との答弁があった。
1 「使用料や手数料、負担金は、一定の
サービスの提供を受けた者の受益者負担であり、税などとは
性質が違うことから、これらの未納を認めることは、管理する側が職員をただ働きさせるようなもの
であり、絶対に許せない。よって、保育料などの税外収入については、不誠実な滞納者の氏名を公表
すべきと思うがどうか」との質疑に対し、「不誠実な滞納者の氏名を公表することは、プライバシー
にかかわる事項であり、地方公務員法第34条第1項においても『職員は、職務上知り得た秘密を漏ら
してはならない』と規定されている。なお、この場合の秘密とは、過去の行政実例において『一般に
了知されていない事実であって、それを了知せしめることが一定の利益の侵害になると客観的に考え
られるものである』とされ、滞納者名及び滞納金額も保護されるべき秘密に含まれると解されてい
る。小田原市等の一部地方自治体においては、不誠実な滞納者の氏名を公表できる条例が制定されて
いるが、これまで実際に公表された例はなく、司法上の判断もなされていないため、現時点において
公表は困難なものと考えている」との答弁があった。
1 「粗大ごみ回収の有料化によってごみの量が減ったとされているが、ごみとして出されなくなった
分はどこへいったことになるのか。また、家電リサイクルの対象となっているごみも含め、不法投棄
の現状はどうなっているのか」との質疑に対し、「市では、平成15年7月から粗大ごみの収集手数料
を有料化するとともに、1世帯4個までとする個数制限をなくし、それまでの年6回の収集を毎月収
集としたところ、平成15年度1年間における粗大ごみの排出量は約320トンとなり、前年度と比較する
と、量にして約7トン、率にして約2%減少した。今年度の排出状況を見ると、4月から11月までの
排出量は182.99トンで、有料化前の平成14年度の同時期と比較すると、量にして90.54トン、率にして
約33%減少している。一方、平成15年度における不法投棄の現状については、ごみの収集場所や山間
部等から回収した粗大ごみの個数は117個であるが、有料化の実施に伴い不法投棄の監視体制を強化す
るために三内並びに梨の木両清掃工場に新たに配置したパトロール班や収集業務を委託しているアメ
ニティ事業協同組合、山間部の不法投棄の監視業務を行っている環境事業推進員からも、有料化後に
粗大ごみの不法投棄が増加したとの報告は受けていない。このことから、粗大ごみについては、有料
化を契機としてまだ使えるものは買いかえを控えたり、使わなくなったものは知人に譲ったり、ある
いはリサイクルショップに買い取ってもらうなどのリユースに取り組んだことが排出量の減少につな
がったものと理解している。しかし、その一方で家電リサイクル法によりリサイクルが義務づけられ
ている廃家電4品目については、依然として不法投棄が後を絶たず、昨年度は287個、今年度は11月末
現在で176個を市が回収している状況である」との答弁があった。
1 「平成16年11月27日未明に、ロシア船籍貨物船により奥内・油川地区のホタテガイ養殖施設が受け
た大規模な損傷に対して、市はどのような支援を考えているのか」との質疑に対し、「ホタテガイ養
殖は本市漁業の根幹をなしており、被害を受けた施設は早急に復旧する必要があるが、今回の事故は
漁業共済制度の対象とならないため、当該貨物船による損害賠償を待たなければならない状況にあ
る。当面の資金対策としては、市内の漁業協同組合と市が共同で出資している県漁業信用基金協会の
融資保証のもとに、県信用漁業協同組合連合会が融資する中小漁業者向け融資制度の導入を検討して
いる。また、復旧作業に当たっては、被害漁業者のみならず、管内漁業者の支援が得られるよう働き
かけていくが、特に来年の稚貝の採苗時期は7月となるため、取り急ぎ育成途中の稚貝を確保する必
要があり、漁業者からの情報収集を徹底しながら斡旋に力を入れていきたい。さらに、当該漁場には
破損漁具等が散乱していると考えられることから、ホタテ養殖を初め航行する船舶の関連被害を回避
するため、漁場の清掃等にも取り組むなど、今後とも県及び関係機関と十分連携を図りながら、迅速
な情報提供を通じ被害に遭われた漁業者の不安を解消するとともに、復旧に要する負担の軽減に努め
ていきたい」との答弁があった。
1 「都市計画街路の未着手路線については、今後どのように進めていくのか考え方を示せ」との質疑
に対し、「都市計画道路全82路線のうち、長期事業未着手路線は14路線ある。この長期未着手路線に
ついては、近年の少子高齢化やライフスタイルの変化など社会情勢の変化により、まちづくりの方向
性や道路の必要性等が計画決定時より大きく変化していること、また、公共投資の重点化や効率的な
整備が求められていること等から、全国的にも都市計画道路の見直しの気運が高まっており、今年
度、県においても、都市計画道路見直しに関するガイドライン作成のため、本市も含め、県内主要都
市からなるワーキンググループを設置し、現在検討作業を進めているところである。市としては、長
期未着手路線の整備に当たり、その必要性が従来より位置づけられてきた路線であることから、県の
作業を見守りつつ、都市計画道路全体の配置等を考慮した上で、計画の見直しも含め、慎重に検討し
ていきたい」との答弁があった。
1 「都市計画道路3・4・3号蜆貝八重田線における奥野地区の進捗状況とその完成の見通しはどの
ようになっているか」との質疑に対し、「都市計画道路3・4・3号蜆貝八重田線は昭和46年3月に、
延長7380メートル、幅員18メートルで都市計画決定されている。奥野地区の進捗状況と完成の見通
しであるが、3・5・4号堤町通り浜田線から青森市水道部南側付近までの区間460メートルについて
は、平成5年度から事業着手し、これまで用地取得を主に整備を進めてきた結果、現在、用地取得済
みは約81%であり、おおむね完了に近づいたことから、今年度からは一部工事に着手し、平成17年度
完成に向け整備を進めていく。また、同路線の延伸区間である青森市水道部南側付近から平和公園通
りまでの区間320メートルについては、今年度から整備のための測量、設計、家屋調査等の業務を実施
しており、平成21年度完成を目途に整備を進めることとしている」との答弁があった。
1 「青森競輪場の隣にある青森市森の広場の利用者数はどのくらいか。また、市民にもっと利用して
もらえるようにすべきと思うがどうか」との質疑に対し、「今年度の利用実績は約1万6000人で、例
年より約6割増加している。利用者数増への対策については、これまで5月の開設前に広報あおもり
を通じて市民に情報提供してきたが、恵まれた自然環境にあるこの施設を、できるだけ多くの方々、特
に児童・生徒や親子で利用いただけるよう、今後とも積極的なPR活動に努めていきたい」との答弁
があった。
1 「競輪場の職員の時間外手当は、平成15年度の決算でおよそ2468万円であり、換算してみると1人
当たり月80時間以上の超過勤務をしていることになるが、勤務実態からしてこれでいいのか考え方を
示せ」との質疑に対し、「競輪そのものの業務内容が日曜・祝祭日のほとんどが開催日となることか
ら、本庁での事務とは内容的にも特異性があるが、一般事務と比較すると時間外手当がまだ非常に多
いと感じられる。今後とも時間外手当を必要最小限にとどめるよう、事務改善やことし導入した代休
制を加味しながら、圧縮に努めていきたい」との答弁があった。
1 「国保加入者の受診率の出し方を示せ。また、資格証明書交付者の受診率が44.21だとすれば、通常
の保険証交付者の受診率はどれくらいで、資格証明書交付者の受診率はその何分の1になるのか」と
の質疑に対し、「受診率は、被保険者が一定期間内に医療機関にかかった受診頻度をあらわしたもの
であり、医療費の動向を分析する際に、集団の医療費の水準をあらわす指標として用いられている。通
常、国、県で用いられる100人当たりの年間受診率の算出方法は、年間の診療報酬明細書、いわゆるレ
セプトの件数を年間平均被保険者数で除して100倍したものであり、これに従って国保加入の通常証交
付者の受診率を見ると、平成15年度では、年間診療報酬明細書件数が63万3571件で、年間平均被保険
者数が7万2045人であることから、その受診率は879.41となる。これに対して資格証交付者の受診率
は44.21で、通常証交付者の約20分の1となる」との答弁があった。
1 「青森市霊園条例では、埋葬場所の使用権者や家族が所在不明となり、または縁故者がなく10年を
経過した場合には、埋葬場所使用権が消滅することになっているが、これに関する調査について現在
の対象件数とその調査状況を示せ」との質疑に対し、「霊園管理料の収入未済額の主たる要因であ
る、居所等が不明な埋葬場所使用権者やその親族に対する実態調査を行うため、平成15年度、16年度
の2カ年にわたって国の緊急地域雇用創出対策事業を活用し、平成14年度末現在における居所不明者
206件のうち、平成15年度においては10年以上の長期未納者から順に100件を抽出のうえ調査したとこ
ろ、居所が判明した者が56件、居所が不明な者が36件、平成16年度の継続調査としたものが8件とな
っている。また、今年度は、残り106件の調査を進めているが、これまで居所が判明した者は52件で、残
り54件について引き続き調査している。なお、この度の調査においても使用権者や親族等の居所が判
明せず、今後も埋葬場所の適正管理に支障を来すと考えられる埋葬場所使用権者については、一定の
手続のもと青森市霊園条例第12条の規定に基づき埋葬場所使用権を取り消すことをも視野に入れなが
ら、実態調査を続けている」との答弁があった。
1 「現在、市には三内・月見野・八甲田の3霊園があるが、利用者からどのような苦情が寄せられて
いるのか」との質疑に対し、「市では、三内・月見野・八甲田の各霊園において、日ごろから墓参者
が安心して墓参りができるよう施設の適正管理に努めているが、園路の磨耗等による凹凸箇所等に雨
水がたまり、通行に支障を来すという苦情があったことから、穴埋め補修などにより改善をしている
ほか、芝生などの参道については、路面を整地するなどし、排水の確保に努めている。また、落ち葉
の発生する時期には、排水路にその落ち葉などが詰まり園路冠水が発生しないよう常に巡回しなが
ら、落ち葉の除去に努めている。苦情件数は、三内霊園については、平成15年度が6件、平成16年度
が4件、月見野霊園については、平成15年度及び16年度が各2件、八甲田霊園については、平成15年
度及び16年度が各1件であるが、これらの苦情に対しその都度対応してきた。今後においても、墓参
者が安心して墓参りができるよう、霊園の環境整備に努めながら、適正な管理をしていく」との答弁
があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答である。
最後に、採決の結果についてであるが、採決の方法については、「平成16年度一般会計・各
特別会計補正予算」及び「平成15年度一般会計・特別会計歳入歳出決算」の2つに分けて、それぞれ諮ったところ、まず、議案第142号「平成16年度青森市
一般会計補正予算」から議案第155号「平成16年度青森市
特定基金特別会計補正予算」までの計14件についてであるが、議案第142号「平成16年度青森市
一般会計補正予算」から議案第144号「平成16年度青森市国民健康保険事業
特別会計補正予算」まで、議案第147号「平成16年度青森市
下水道事業特別会計補正予算」、議案第149号「平成16年度青森市中央卸売市場
特別会計補正予算」及び議案第152号「平成16年度青森市
介護保険事業
特別会計補正予算」から議案第155号「平成16年度青森市
特定基金特別会計補正予算」までの計9件については、一括による起立採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第142号から議案第144号まで、議案第147号、議案第149号及び議案第152号から議案第155号までを除く議案5件については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第164号「決算の認定について」であるが、起立採決の結果、賛成多数をもって認定すべきものと決したものである。
(以上)
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2 閉 会 中 の 継 続 審 査 申 出 書
本委員会は、審査中の事件について次により閉会中もなお継続審査を要するものと決定したから、会議規則第104条の規定により申し出ます。
委員会名 新幹線対策特別委員会
事 件 新幹線対策について
理 由
閉会中に開催した本委員会において、その後の経過と今後の対策について、
理事者側から次のような説明を受け、審査した。
初めに、東北新幹線「八戸・新青森間」の建設促進に係る主な経過についてであるが、平成16年8月26日に国土交通省が平成17年度予算の概算要求を発表し、整備新幹線建設費として公共事業関係費ベースで772億円を盛り込み、686億円を計上した本年度当初予算比で12.5%の増額要求となり、地元負担などを加えた総事業費ベースでは、本年度当初予算比で6.1%増の2244億円となっている。
次に、市内の新幹線工事の10月末現在の進捗状況についてであるが、青森市内の工事としては、田茂木野トンネル・船岡高架橋が完了しており、工事中は、八甲田トンネル、雲谷平トンネル、細越トンネル、車両基地、金浜高架橋となっている。
八甲田トンネルの折紙工区は、延長4400メートルに対し本坑掘削が3731メートルで掘削率が85%、同じく築木工区は、延長4530メートルの掘削が完了し、覆工コンクリートの工事中であり、同じく梨ノ木工区は、延長4600メートルの掘削及び覆工コンクリートが完了している。なお、八甲田トンネル全長約26.5キロメートルの掘削率は97%となっている。雲谷平トンネルについては、延長650メートルに対して本坑掘削が545メートルで掘削率が84%、細越トンネルについては、延長3010メートルの掘削が完了し、覆工コンクリートの工事中である。青森車両基地路盤工事は、盛土数量約40万立方メートルに対して30万立方メートルで75%の進捗となっている。金浜高架橋は橋脚及び高架橋部分の工事中である。ねぶたの里高架橋、駒込川橋梁下部工、荒川橋梁他及び高田高架橋工事は準備中である。なお、用地取得状況については、「八戸・新青森間」で進捗率が89%、うち市内においては85%となっている。
今後の対策についてであるが、「八戸・新青森間」は、平成12年12月18日の政府・与党申し合わせにより、「おおむね12年後の完成を目指す」とされているが、平成16年度当初予算までの累計事業費が1661億円で残事業費が2939億円となることから、16年度の事業費水準が今後とも確保されることとなれば、この申し合わせによる完成時期から約2年短縮されることとなり、平成22年頃の完成が実現する可能性も出てきた。
「八戸・新青森間」は、平成12年の政府・与党申し合わせで当該区間と同様、「おおむね12年後の完成を目指す」とされている、北陸新幹線「長野・富山間」及び九州新幹線「博多・新八代間」と比較して最も残事業費が少ない上、鉄道・運輸機構、県、市町村が一体となり総力を挙げた万全な工事推進体制をとっているなど、工事施工環境も整備されていることから、事業費の重点配分による集中投資を行い、早期開業による効果をいち早く発揮させるべきと考えており、完成時期の前倒しとともに、年末の整備新幹線線区別の平成17年度予算配分額決定に向け、より重点的な予算の配分を求め、県を初め、関係機関と連携を取りながら働きかけていきたい。
次に、北海道新幹線「新青森・札幌間」についての主な経過についてであるが、鉄道・運輸機構が工事実施計画の認可申請を国土交通省へ平成14年1月8日に行っており、国からの工事実施計画の認可を待っている状況にある。
今後の対策については、「政府・与党検討委員会」において、北海道新幹線を含む未着工区間のあり方について検討を行うこととなっていることから、その推移を見守っていきたい。
次に、並行在来線対策についての主な経過についてであるが、平成14年12月1日の東北新幹線八戸駅開業に伴い、JR東日本から経営分離された並行在来線の青森県側を引き継いだ第三セクター「青い森鉄道」が開業している。
今後とも「青い森鉄道株式会社」が健全な企業として、県民の足を守るために存続できるよう、市としても出資者の立場から関係機関と連携を取りながら、適切な対応が図られるよう進めていきたい。
以上が説明の概要であるが、本委員会は、今後とも東北新幹線八戸・新青森間の早期完成を図るため、関係機関に対し強力に働きかける必要があることから、さらに閉会中の継続審査すべきものと決したものである。
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委員会名 青森操車場跡地利用対策特別委員会
事 件 青森操車場跡地利用対策について
理 由
閉会中に開催した本委員会において、その後の経過と今後の対策について、
理事者側から次のような説明を受け、審査した。
最初に、市民の緑化活動についてであるが、市民団体「街まんなか花いっぱいにする会」においては、通称機関区通りにて、精力的に植栽活動をしていただいている旨をこれまでも案内してきたところであるが、5月及び6月の花苗の植栽に引き続き、先般10月31日の日曜日には4品種の水仙の球根計6000個を幅50センチメートル、延長400メートルにわたって植えていただいた。このようなまちづくりに向けた当該団体の主体的かつ熱意あふれる活動については、市としても深く敬意を表しているところであり、来春の開花が再び多くの市民の目を楽しませてくれるものと期待しているところである。
また、緑化に関する情報として、「緑と花の市」は例年、合浦公園多目的広場で春と秋の2回開催していたが、今年度の秋の部については、合浦公園多目的広場でサーカスの興業が開催されていたため、会場を「青い森セントラルパーク」自由運動広場に移して開催したところである。9月23日から26日までの4日間でおおむね2000人の来場者があり盛況裏に終了することができた。市としては、「青い森セントラルパーク」でこのようなさまざまな催事が行われ、より多くの方々の利用につながり、「青い森セントラルパーク」が市民にとって一層身近な施設となることを望んでいるところである。
次に、通称機関区通り沿いにある自転車歩行者専用通路が、JR貨物施設入り口通路部分で一部分断されており、交通安全などの面で対応策が必要なのではないかとの指摘に係る処理状況についてであるが、当該自転車歩行者専用通路については、機関区通りに出る際の注意を喚起する観点から、立て看板を設置し、また外側線及び道路への出入り口に待避スペースを設けるなど種々の対策を講じている旨は既に御案内のとおりである。今年度はこれらに加え、夜間通行時の安全性向上を図るため、出入り口付近にナトリウム照明灯1基を7月に設置するとともに、車道部への飛び出し防止のための鋼管製の柵を増設した。また、当該箇所の土地所有者であるJR貨物及びJR東日本との通行の可否に係る協議については、今なお継続中であるが、より一層の安全確保を図るため、今後も引き続き協力方を強く呼びかけてまいりたい。
次に、「青い森セントラルパーク」のメーン
エントランス部分の交差点への信号機設置工事の準備状況についてであるが、先般、青森警察署から当該箇所への信号機設置はおおむね今年12月末ころになる見込みである旨の連絡があったことから、信号機の設置時期に合わせるため、駐車場入り口部分の改良工事を去る10月28日に契約し、現在作業を進めているところである。工事に際しては、メーン
エントランスの西側に臨時の入り口を設けるなど、セントラルパーク利用者に支障を来さないよう配慮しながら、進めてまいりたい。
次に、「青い森セントラルパーク」に関連する情報として、八甲田大橋付近における踏切設置についてであるが、前回の本委員会においても報告したところであるが、当該踏切については、12月末の完成を目指し県が整備を進めているが、自転車歩行者通路のうち東側延長約50メートルの区間については、来年度に整備がずれ込むこととなった。このため県では、去る10月22日「県民福祉プラザ」において、近隣11町会の町会長を対象に説明会を開催し、踏切自体の供用開始は12月末の見込みであるものの、一部通路整備は来年度にずれ込む旨を報告し、理解をいただいたところである。なお、その説明会において配付された資料を参考までに本日委員各位に配付しているところである。
最後に、青森操車場跡地「土地利用基本計画」の策定作業状況についてであるが、前回の本委員会において報告したとおり、8月1日に都市政策課内に新たに設置された「新幹線開業対策チーム」において、石江地区、
中心市街地とともに総合的に検討を進めているところである。具体的には、新駅の設置、駅前広場の整備内容、未整備地区の整備方針などについて検討を重ねているところであり、今後の作業状況に応じて本委員会の意見も適宜いただきたいと考えている。いずれにしても、操車場跡地は
中心市街地、石江地区とともに本市における3つの都市核の1つとして、新幹線効果を最大限に享受できるまちづくりのためにも重要な地区であることから、本委員会での意見や財政環境なども踏まえながら、着実にその機能強化を図ってまいりたい。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「東北新幹線新青森駅開業を考えたときに、それに間に合わせて最低限どのような整備が必要になっ
てくるのか。また、その中で青森操車場跡地は、どのように位置づけされ、どのような整備が必要に
なってくるのか」との質疑に対し、「庁内の新幹線開業対策チームでさまざま検討を進めているとこ
ろであるが、まず、石江地区については、新駅が設置される場所であるので、そのための基盤は絶対
整備しなければいけないものと認識しており、東北新幹線新青森駅の開業が6年後と迫ってきている
中、今の財政状況を踏まえ必要な施設整備を着実に行っていくべきと考えている。また、
中心市街地
についても新幹線効果を最大限に享受する観点からの集客対策なども同時に行っていく必要があるの
ではないかと考えている。また、青森操車場跡地については、もともと『交流拠点』という位置づけ
があり、新駅を設置することがうたわれており、東北本線が三セク化され『青い森鉄道』になるタイ
ミングで設置することが最も効果的ではないかということで検討しているところである。なお、これ
らの整備については、優先順位はなかなかつけられないが、青森操車場跡地の利用構想については、東
北新幹線新青森駅の開業に伴い派生的に出てくる問題があるので、あわせて解決していくという位置
づけである」との答弁があった。
1 「通称機関区通り沿いにある自転車歩行者専用通路がJR所有の土地により分断されている箇所に
ついて、JRと協議しているとのことであるが、市として最終的には、自転車歩行者専用通路が途中
で分断されず真っすぐ通ることができるようにしたいという理解でいいのか」との質疑に対し、「最
終的にはJR側の理解を得ながら、通路の線形を真っすぐにして、車道に一たん出ることなく通行で
きることを目指している」との答弁があった。
1 「通称機関区通り沿いにある自転車歩行者専用通路を分断している形になっているJR所有の土地
は、JRから貸借する考えのほか、購入や土地の交換という考えもあるが、今後市としてはどのよう
な考えでJRと協議していくのか」との質疑に対し、「基本的には、使用貸借でお願いしていきたい
と考えている。これまでのJRとの協議では、JRの通路部分で事故等が発生した際のJR側の責任
問題をJR側が非常に懸念し協議が進まなかったが、道路保険を扱う保険会社からJRの持つそれら
の懸念を払拭できるような見解も得たので、今後この使用貸借のことも含め協議を進めてまいりた
い」との答弁があった。
1 「青森操車場跡地へ設置する予定の新駅の青写真はいつころできるのか」との質疑に対し、「新駅設
置の方針がはっきりと定まった後に、調査・設計に入っていく段取りであるが、当然のことながら、
交渉する相手はJRのみならず『青い森鉄道』に移管ということが前提であるので、県とも調整して
いく必要がある。そこで、例えば有人駅にするかどうかなどの駅の形態の問題など、さまざまな協議・
調整が今後必要になってくるので、形を出すという状況になるには、多少年数がかかると思われるが、
南北自由通路と駅舎は必要だと考えている。理想的には、『青い森鉄道』に移管されたタイミングで
新駅設置というのが一番望ましいと考えており、それで逆算すると、工事に二、三年かかると仮定す
れば、ここ一、二年くらいで調査・設計を済ませていかなくてはいけないという計算になるので、方
針が決まり次第そのようなスケジュールのもと進めてまいりたい。いずれにしても、財政状況もあり、
また不確定要因もあるので断言することはできないが、そのような理想形を目指して作業を進めてま
いりたい」との答弁があった。
以上が主なる
質疑応答であるが、このほか一部委員から、「青森操車場跡地に関する事業のみならず、東北新幹線新青森駅開業に伴う事業は、事業費が大きいので、全体の計画を策定してからではなく、計画策定前に情報提供などをお願いしたい」との要望が出された。
以上が主なる審査の経過であるが、本委員会は、今後とも青森操車場跡地の有効な利活用について、その対策を講じる必要があることから、さらに閉会中の継続審査すべきものと決したものである。
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委員会名 石江土地区画整理事業促進対策特別委員会
事 件 石江土地区画整理事業対策について
理 由
閉会中に開催した本委員会において、その後の経過と今後の対策について、
理事者側から次のような説明を受け、審査した。
まず、工事の実施状況であるが、前回の当委員会で説明したが、今年6月に発注している軟弱地盤対策工事2件及び宅地造成工事2件の計4件については、11月8日に1件の完成検査を終え、残りの3件についても、今月中に工事完成検査を終える予定である。
次に、9月の工事発注についてであるが、既存水路が事業計画により宅地となることから、つけかえするもので、工事名は石江地区排水路工事で施工延長は73.1メートルである。
次に、10月の工事発注についてであるが、造成工事1件及び区画築造工事4件の計5件を発注している。石江地区造成工事については、沈下促進のために余盛した区域約1.02ヘクタールの沈下がおさまったことから、その余盛土を切り取り、今後、沈下を促進させる区域約2.21ヘクタールの余盛土の一部として転用しながら地盤の安定を図る工事である。
次に、区画築造工事4件についてであるが、この施工範囲は、来年度、第1期の建物移転する区域であり、区画道路の道路側溝と下層路盤を施工するもので、年度内完成に向け4工区に区分し発注したところである。
次に、今後の工事発注予定についてであるが、盛り土造成したことにより、強風によるほこりが舞い上がる状況が来年度以降も予想されることから、周辺民家への影響を考慮し、防じん対策として今年度、防じんネットを増設する予定としている。
なお、関連する下水道工事は、既に着手されており、水道管布設工事についても、今年度、実施する予定である。
いずれにしても、平成22年と想定されている新青森駅開業時に、新幹線利用者はもちろん、地域住民に支障を来さないよう、開業時期を見据えながら計画的に整備を進めていく。
最後に、
中心市街地へのアクセス道路となる一般国道7号青森西バイパスについてであるが、新城から篠田までの4車線化工事3.5キロメートル区間のうち、残りの青森西郵便局付近から篠田まで1.1キロメートルの青森高架橋部分の4車線化工事については、現在工事が鋭意進められている。残っていたJR跨線橋部分の橋脚3基についても工事が開始されている。この3基の橋脚については今年度中に完成予定とのことで、平成17年7月ごろから鉄橋の架設に入り、平成17年度中の供用を目指しているとのことである。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「側溝が整備されるようだが、側溝の幅、大きさ、深さはどうなるのか」との質疑に対し、「既存水
路を転用する形になる水路については幅60センチメートル、深さ2メートルであり、それ以外は、幅
30センチメートル、深さ30センチメートルである」との答弁があった。
1 「下水道工事が今進んでるという話だが、どのくらい進んでるのか」との質疑に対し、「汚水につい
ては、西バイパスから新青森駅通り線に入る幹線及び準幹線工事2件で延長約487.5メートルを発注し、
新城川の水門から東に向かっての雨水渠についても、2件で延長286メートルを発注している」との
答弁があった。
1 「工事してるさなかの土ぼこりについて、周辺の住民から苦情が多く出されているが、この防じん
対策工事で大丈夫なのか」との質疑に対し、「防じんネットで効果は非常に出ているが、不安な面も
あるため、散水車を常時配備し、状況を見ながら散水し、防じん対策を行っている」との答弁があっ
た。
1 「流雪溝について住民の要望がこれまでも多かったが、新しいまちづくりに当たり、どのように考
えているのか」との質疑に対し、「雪対策というものを考慮に入れながら、まちづくりをしていこう
という基本姿勢で計画を組んできている。現在の空き地がたくさんある状態ではそれほどまだ必要な
いのではと考えているが、区域の中で何本か流雪溝に耐え得るような側溝で整備していくことにして
いる」との答弁があった。
1 「今までこの地域の農地で蓄積することができた雨水を、舗装することにより側溝から恐らく新城
川に流すと思うが、流される雨水を受け入れする体制はどうなっているのか」との質疑に対し、「雨
水対策については、雨の浸透が少なくなることなどを計算して、側溝の幅や深さを考え、また、雨水
渠の整備をしていく。それとは別に、100年に1回降るか降らないかという雨のために調整池を設けて
いる」との答弁があった。
1 「新幹線の新青森駅の建設に当たって、さまざまなものの運搬のためにトラックの出入りが出てく
るが、主に利用すると思われる45メートル道路は、その時点ではどの程度まで整備されるのか」との
質疑に対し、「新幹線の開業に間に合うように、支障のないように整備していくが、どうしても間に
合わず道路が使えない場合は、仮設の道路をつくることなどを考えている」との答弁があった。
1 「新駅前の商業地の区域に、これから商店あるいは事業が展開されてくると思うが、そういう商店
等や事業主というのは市から誘導してくるのか」との質疑に対し、「商工会議所や商業関係者の方々
に当然声はかけていくことになる」との答弁があった。
1 「区画整理事業区域内の遺跡の発掘調査の範囲や計画が、住民の方に説明されているのか」との質
疑に対し、「遺跡の試掘調査等は行ったが、掘っていけばまた遺跡が出てくる場所も出てきており、一
概にこの地区全部やるというような説明はしていない」との答弁があった。
1 「発掘調査していたところが非常に貴重な歴史的・文化的価値があるものが出てきた場合、計画の
変更が余儀なくされることはあるのか」との質疑に対し、「文化財保護法の規定に従いながら、当方
の工事の支障にならないよう、1年前、それ以上前という形で調査を進めてもらっている」との答弁
があった。
以上が主なる審査の経過であるが、本委員会は、今後とも石江土地区画整理事業及び新青森駅周辺のアクセス道路の整備促進を図るため、関係機関に対し強力に働きかける必要があることから、さらに閉会中の継続審査すべきものと決したものである。
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委員会名 市町村合併対策特別委員会
事 件 市町村合併対策について
理 由
閉会中の9月28日及び10月6日に本委員会を開催したが、まず9月28日に開催した本委員会においては、「その後の経過と第4回青森浪岡21世紀まちづくり創造会議について」、
理事者側から次のような説明を受け、審査した。
初めに、第3回法定合併協議会の協議結果であるが、市章の取り扱い、市民歌の取り扱い、木・花・鳥・昆虫の取り扱い、市民憲章・市民憲章推進事業の取り扱いを議題としたが、いずれも住民参画も視野に入れながら、別途検討委員会を組織して検討すべきではないかということで整理され、新市のシンボル検討委員会という組織を立ち上げて検討するということで整理された。
次に、第4回法定合併協議会の協議案件についてであるが、第4回法定合併協議会は、10月5日午後2時浪岡町において開催されるが、まず、議案第1号は、議会の議員の定数及び任期等の取り扱いについてである。このことについては、両市町議会の意向を踏まえて創造会議事務局から提案することとしており、その議案については、本日の合併対策特別委員会、さらには、本日浪岡町で開催された浪岡町議会の市町村合併問題特別委員会での検討結果を踏まえて調整するという整理である。なお、本日9時半、浪岡町で開催された浪岡町議会市町村合併問題特別委員会の内容であるが、当方で承知した内容を説明すると、議会議員の定数及び任期等の取り扱いについては、合併特例法に基づく特例措置として、平成18年11月25日までの在任特例を適用するという確認がなされている。また、新市の議会の議員の定数については、46人ということで確認されている。また、政務調査費であるが、青森市の制度を適用すべきではないかということで整理されている。報酬であるが、2案に分かれており、第1案については、青森市の制度を適用するという内容で、もう一つの案は、現行のとおり1市2制度という内容で、この2案について、そのまま9月29日開催予定の調整委員会で審議いただくということで、先ほど連絡を受けている。
続いて、議案第2号、農業委員会の委員の定数及び任期等の取り扱いについてであるが、このことについては、合併特例法に基づく特例措置等を踏まえて、1市1農業委員会が原則であるが、合併後の体制については、その一体性を確保する必要があるということ、市町村建設計画に基づくさまざまな農業施策、新たな農林水産業振興計画の策定等が必要になるということから、引き続きその任に当たることが望ましいということで、これら農業委員会の意向を踏まえて、新市に1つの農業委員会を置き、青森市・浪岡町の農業委員会の委員であった方は、合併特例法第8条第1項第1号を適用し、合併後1年間の在任特例を活用して引き続き新市の農業委員会の選挙による委員として在任するという提案をしたいと考えている。また、在任期間終了後の選挙による委員の定数であるが、現在の両市町の農業委員会の選挙による委員の定数は、青森市が30人で浪岡町が15人である。在任特例期間終了後の定数は、農業委員会等に関する法律施行令第2条の2の規定により、30人以下とされるが、合併により農地面積及び農業者数が増加し、その役割が大きくなることから、法令で許容される最大の定数とすることが望ましいこととし、30人と提案したいと思う。次に、報酬であるが、合併により誕生する新市が32万都市ということで、平成18年4月をめどに中核市へ移行するということをも踏まえ、新市と同規模の中核市と比較して均衡を失しないよう配慮する必要があることから、青森市の農業委員会の委員の現行の報酬は30万人から35万人程度の中核市9団体との比較において、中間位の第5位の位置づけにある。その意味から、青森市の制度を適用するという提案をしたいと思う。なお、このことについては、あらかじめ両市町の農業委員会の会長の意向を踏まえた提案ということで理解いただければと思う。
次に、議案第3号、推進体制機能の整備であるが、このことについては、地域自治組織を設置するという提案をしたいと思う。新市の事務所の位置を現在の青森市役所の位置にしており、新たな長期総合計画の策定に当たって設置する審議会など、合併後の新たなまちづくりに地域住民皆様の御意見を反映させるための市長等の諮問機関の会議については、主に新市の事務所において開催されることになる。このことから、浪岡地区においても合併後の新たなまちづくりに直接地域住民の声を反映させるための機能を整備する必要があるのではないかとなったものであり、合併特例制度としての地域自治区を設置するということで、1つに、設置期間を定めるに当たっては、市町村建設計画の計画期間を目安とすることが望ましいということ、2つに、あわせて地域自治組織を設置するに当たっては、合併前に両市町の協議によりその組織及び運営に関して必要な事項について定めることが望ましいということから、事務局の提案として、合併特例法第5条の5第1項の規定に基づき合併前に浪岡町の区域であった区域に合併特例制度としての地域自治区を設置することとし、地域自治区に関し必要な事項については、地域自治区の設置等に関する協議のとおりとするという提案をしたいと思う。地域自治区の設置等に関する協議の概要についてであるが、まず、第2条は、名称を浪岡とする内容である。第3条は、設置期間であるが、合併の日から平成27年3月31日までの10年間とする内容である。第4条、事務所については、現在の浪岡町役場の位置とし、名称は浪岡事務所とする内容である。第5条の地域自治区の区長であるが、第3条の地域自治区の設置期間、つまり10年間合併特例法第5条の6第1項の規定により、事務所の長に代えて特別職の区長を置くこととし、その任期は2年、再任は妨げないという内容である。第6条は、地域協議会の組織であるが、市長の諮問機関として地域自治区に置くこととなる地域協議会は、委員20人をもって組織するという内容である。第7条は、地域協議会の委員の任期等であるが、任期を2年とし、報酬は支給しないこととするという内容である。第9条は地域協議会の所掌事務であるが、市町村建設計画「青森浪岡21世紀まちづくりビジョン」に関する事項、新市の基本構想に関する事項、自治体経営システムに関する事項等について、市長の諮問に応じて審議を行うという内容である。以上が、地域自治区にかかわる一連の推進体制機能の整備内容と設置に関する協議の概要である。
議案第4号は、町名・字名の取り扱いについてであるが、現状、両市町において、重複する町名・字名はないことから、事務局提案としては、現行のとおりとするという提案をしたいと考えている。ただ、浪岡町の場合、先ほどの地域自治区の設置ということからすると、住居表示の関係で合併後は、現状、例えば浪岡町大字浪岡字稲村という町名・字名になっているが、この大字名の前に青森市浪岡という冠をした上で、大字浪岡字稲村という表示になるということで承知いただきたい。
議案第5号は、市町村建設計画の作成に関しての県との事前協議で付された意見等の取り扱いであるが、こちらについては、第4回法定合併協議会が開催される10月5日までの間に県との協議を整えるということで、現実的には10月4日に最終的な調整をすることにしている。そのことから、大変恐縮であるが、10月5日以降速やかに市町村建設計画の内容について、各委員に直接に説明したいと考えている。さらに、確認事項として、合併協定項目についてであるが、こちらについては、法定合併協議会において、最終的な協議を行うことを予定しており、これまでの任意合併協議会、両首長の協議、さらには全4回の法定合併協議会で整理されるすべての合併協定項目について、1番から23番までの項目について、最終的に確認事項として取り扱いたいと考えている。
次に、報告事項として、新市のシンボル検討委員会の設置についてであるが、去る9月24日第1回のシンボル検討委員会が組織会とともに開催され、市章、市民歌、木・花・鳥・昆虫、さらには市民憲章・市民憲章推進事業などについて、当検討委員会で十二分に議論いただき最終的な内容を年度末をめどに両首長に報告するという内容になっている。委員については、いずれも創造会議の委員のうち会長並びに副会長から指名した4名・4名合わせて8名の方で組織されている。このシンボルの作成に係る経費であるが、これまでの青森市と浪岡町との負担割合のとおり、1000分の788が青森市、1000分の212が浪岡町という負担割合でこの委員会を運営するということで整理されている。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「農業委員会委員は、合併特例で1年間の在任ということであるが、その後の選挙は、新市を一つ
の地域として選挙を行うのか、あるいは選挙区を設置するのか」との質疑に対し、「現在協議中であ
るが、それぞれに選挙区を設置する予定で協議が進められている」との答弁があった。
1 「合併に関する臨時会も想定されるが、それまでに議会制度にかかわる部分についても決めていく
ことになるのか」との質疑に対し、「法定合併協議会の中で決めていくのは、議会に関する部分につ
いては、定数や任期の取り扱いのみであるが、今後の新市の議会としてどういうような形になるのか
という部分については、法定合併協議会で決められた内容に沿って、可能な限り情報を収集した上で
説明責任を果たしていきたい」との答弁があった。
1 「農業委員会委員の選挙は選挙区が設置されるようだが、議会の議員についてはどうなのか」との
質疑に対し、「議論になっていない」との答弁があった。
1 「浪岡町では、議会の議員は在任特例を適用し平成18年11月25日までと説明があったが、どういう
理由でそうなったのか」との質疑に対し、「承知していない」との答弁があった。
1 「自治組織のあり方については、直接住民の意見を反映させるという機能を整備するのであれば、も
っと住民の意思が反映される担保を取った組織にしないといけないのではないかと思う。まさに諮問
機関のような役目で、市長が諮問してそれに答えるというだけでは、住民の意思を反映させるという
のは不十分だと思われるが、どうか」との質疑に対し、「地域自治区さらには地域協議会については、
市町村の合併の特例に関する法律に基づいて運用されていくものである。したがって、地域協議会に
かかわる内容については、あくまでも諮問と答申ということにはなるが、可能な限り意見反映をしな
ければいけない必要性があるがゆえに、市町村の合併の特例に関する法律によって、組織・運営は担
保されており、新市の地域自治区の管理、さらには地域協議会の運営に当たっては、そのような趣旨
で管理・運営されていくことになる」との答弁があった。
1 「シンボル検討委員会の委員数が少ないのではないか」との質疑に対し、「裾野の広い活動をされて
いる方が、創造会議の委員の中から8名選出されたと認識している。組織自体が能動的に意思決定す
るということのみならず、手段として広く住民の方々から意見を伺うやり方をしていきたいとしてい
る。アンケートになるのか、さまざまな提案をいただくということになるのか、青森市民・浪岡町民
の方々に広く意見を求めながら、住民意思を反映させたような形で委員会決定をしていきたいという
意向もある」との答弁があった。
1 「シンボル決定は、いつごろをめどにしているのか」との質疑に対し、「今年度末を予定している」
との答弁があった。
1 「検討委員会をつくるということは、先般示された案を白紙にし、新たにこのメンバーで検討する
のか」との質疑に対し、「そのとおりで、第3回法定合併協議会で提案したが、いろいろな意見があ
ることから、別途さらに住民の方々の意見を聞きながら、白紙の状態で選別しようということで、こ
の検討委員会がつくられたものである」との答弁があった。
以上が、主なる
質疑応答であるが、委員長から、議案第1号から同第4号まで各会派の意見を確認したところ、まず、議案第1号については、新市の議会の議員は、定数特例を適用せず、定数は46人とし、在任特例を適用の上、任期を平成18年11月25日までとし、報酬・政務調査費については青森市の制度に統一するという意見が大勢を占めたことから、その旨が青森市議会の意向として確認され、議案第2号から同第4号までについては、一部委員から異論が出されたものの、理事者から説明のあった提案内容のとおりでよいという意見が大勢を占めたことから、正副委員長は次回の法定合併協議会において大勢の意見に従って対応することが確認され、本委員会は、今後とも浪岡町との合併協議について、その対策を講じる必要があることから、さらに閉会中の継続審査すべきものと決したものである。
次に、10月6日開催した本委員会において、「第4回青森浪岡21世紀まちづくり創造会議と今後の対策について」、
理事者側から次のような説明を受け、審査した。
初めに、第4回青森浪岡21世紀まちづくり創造会議の概要であるが、議会の議員の定数及び任期等の取り扱いについては、合併特例法に基づく特例措置を適用し、両市町の議員は、平成18年11月25日まで引き続き新市の議員として在任することとし、あわせて在任期間以降の定数については46人とするという確認がされた。報酬は、青森市においては現行のとおりとし、浪岡町においては浪岡町議会の意向さらには町の調整委員会による検討結果を踏まえ、51万5000円とする。政務調査費については、青森市の制度を適用するということで、議案第1号の議会の議員の定数及び任期等の取り扱いについて決定した。
議案第2号は、農業委員会の委員の定数及び任期等の取り扱いであるが、これも、合併特例法に基づく特例措置を適用し、両市町の選挙による委員について、合併後1年間引き続き新市の選挙による委員として在任することとし、在任期間終了後の選挙による委員の定数については、30人とし、報酬については、青森市の制度を適用すると決定された。
議案第3号は、推進体制機能の整備について、いわゆる自治組織に関する内容であるが、合併後10年間、合併前に浪岡町の区域であった区域に合併特例制度としての地域自治区を設置し、特別職の区長を設置するという協議結果となっている。
議案第4号は、町名・字名の取り扱いについてであるが、これについては、両市町の町名・字名について現行のとおりとするという決定がされた。ただし、地域自治区を設置する浪岡においては住居表示の特例があって、その名称を冠することが要件になり、具体的には、合併後は、青森市浪岡大字浪岡字云々という表示になる。
議案第5号は、市町村建設計画の作成に関し県との事前協議で付された意見等の取り扱いについてであるが、まず、計画期間については、県との協議前は合併後10年間、つまり平成16年度中の合併を前提とした協議内容であったが、合併期日は平成17年4月1日となったことから、結果として計画期間については、合併後11年間ということになった。
次に、主要施策であるが、
青森市民病院と浪岡町立病院との連携による医療体制の充実ということで、これまで協議してきた内容は、
青森市民病院については、高度救急医療を行う中核的な病院として、また、浪岡町立病院については、現在の実質的機能を維持しつつそれぞれの役割分担と機能連携を強化するという整理をしてきたところであるが、県との協議の経過の中で、
青森市民病院については、高度救急医療を行う中核的な病院としての機能を、また、浪岡町立病院については、地域の医療機能に配慮しつつ合併後見直しする自治体病院機能再編成計画を踏まえて、医療機能を検討するという県からの修正案についての意見があった。このことを踏まえながら、市と県、さらには浪岡町を交えた検討の結果、浪岡町立病院の扱いも含めて最終的に、
青森市民病院については、高度・救急医療を行う中核的な病院としての機能を、また、浪岡町立病院については、当面現在の機能を維持しつつ、今後の自治体病院機能再編成計画を踏まえ両病院の医療機能を検討するということで、最終的に県との協議が整った。つまり、浪岡町立病院については、現在の機能を維持するということを明記したところである。
次に、財政計画の関係であるが、これは、合併後11年間という計画期間を踏まえ、その計画期間を1年間延伸したものである。歳出については、新たな要素として寒冷地手当の制度改正による削減分を加味したということ、公債費負担の平準化を図るため、縁故資金の償還年限を15年から20年に延伸したという要素を、歳出項目の中に入れている。また、単年度収支均衡に向けた取り組みということで、合併によるスケールメリットを最大限に生かしながら効率化を図るとともに、健全な財政運営基盤の構築のため、行財政改革プログラムを策定して単年度収支の均衡を図ることとし、このことを明記したものである。
次に、確認事項であるが、第4回法定合併協議会において最終的な協議を終えたことから、その中で確認事項ということで、合併協定項目について1番の合併の方式から10番の新市のシンボルの取り扱いについては、法定合併協議会において整理することとし、一般職の職員の身分の取り扱いや特別職の職員の身分の取り扱いについては、任意合併協議会において整理した首長協議により最終的な決定を見るということ。さらには、地方税の取り扱いや各種事務事業の調整については、任意合併協議会で調整したものを整理したということ。市町村建設計画については、先ほどの内容で確認するということ。あわせて新市の中核市移行に関する基本的事項として、平成18年4月を目途に中核市へ移行する前提を踏まえた準備をしていくというような内容、これらが確認されたところである。
次に、報告事項であるが、新市のシンボルについて、市章を含めた市旗、市民歌、木・花・鳥・昆虫等のシンボルの扱いについては、前回の本委員会で説明したとおり、新市のシンボル検討委員会を設置し、およそ年度末をめどに住民の皆様の参加もいただきながら、最終的な決定を予定するということが、昨日の法定合併協議会で報告・決定された。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「浪岡町立病院については、当面現在の機能を維持しつつとあるが、自治体病院機能再編成計画を
踏まえ今後機能を検討することになると、診療所という位置づけになるということも含まれるのか」
との質疑に対し、「浪岡町立病院は、県が策定した浪岡地域も含めた広域医療圏の機能再編計画の中
では、診療所という位置づけにされている。このことを踏まえた県の意見だったが、浪岡町・青森市
との協議において、浪岡町立病院については、診療所扱いではなく市民病院と同様、市民病院のいわ
ば分院という機能を確保すべきだということで確認されている。その確認を踏まえて、県にこの意見
内容であれば承服しかねるということを伝え、最終的には当面現在の機能を維持しつつということで
まとまったところである。したがって、今後この表記のとおり自治体病院機能再編成計画というのは、
青森市が主体となって東青地域の医療圏をエリアとしてその再編成計画をつくることになる。その策
定の中で、さまざまな要素を盛り込んだ検討をすることになるが、基本的には現在の機能を維持して
いく前提の中での再編成計画ということで理解いただきたい」との答弁があった。
1 「まちづくりの基本方針の中に、何カ所か朱書きのところがあるが、これは昨日の会議でこのよう
に変更になったのか」との質疑に対し、「朱書き部分については、これまでの県との協議、さらには
協議に基づいた浪岡町と青森市との調整結果に基づいて、さきに示している市町村建設計画と異なっ
た部分として表記してある」との答弁があった。
1 「現在の日程でいくと合併協定はいつ締結するのか。また、その具体的な内容については、いつご
ろ公表されるのか」との質疑に対し、「あくまでも現在の想定であるが、10月13日を協定の調印式と
すべく日程調整をしている。協定書については、現在、鋭意作成中であり、最終的に整理された段階
で議決機関へも示したいと考えている」との答弁があった。
1 「浪岡の町民、議員も含めて、合併協議の一時凍結を求めるという形で市長に要請があったが、一
時凍結をする考えはないか。また、県議会では、本年度内の合併については12月定例会での議決が必
要だとしていたものを、特例措置として2月の定例会で対応もできるという答弁があった。となると、
今の日程で強引に進めずに、もう一度立ち止まることも可能であり、市が当初予定している4月1日
新市発足という日程にも影響がないのではないかと思うがどうか」との質疑に対し、「県では、12月
議会をすべての県内の合併についての議決予定議会とするということで指導してきており、遅くても
県知事に対して10月末の早い段階で県の方に申請するようにという指導もあって、予定されているス
ケジュール、法定合併協議会も含めて進めてきたところである。合併を是とされる方、否とされる方、
それぞれから浪岡町・議会、青森市・議会、双方に要請をいただいているが、合併についてはこの状
況の中で協議が整ってきており、熟度が高まったという判断で、願わくは臨時議会を開催していただ
き、執行機関の意思を議決機関へ示した上で議決を経て、12月県議会での議決を予定しているところ
である。2月議会という県議会での答弁ということであるが、その段階での確認では、熟度が低い合
併協議については2月議会で救うという手法もあるということであり、青森・浪岡地域については、こ
れまでの進捗状況からして、熟度が非常に高いという趣旨から12月議会で対応したいというのが、現
段階での県の判断である」との答弁があった。
1 「2月県議会で議決する場合、県への申請はいつが限度になるのか」との質疑に対し、「県の指導が
12月議会ということであり、2月議会の想定はしていない」との答弁があった。
以上が、主なる
質疑応答であるが、このほか一部委員から、「浪岡町で町長のリコール運動が進められており、その動きをしっかり見きわめて慎重に対応するべきだ」との意見が出された。
以上が主なる審査の経過であるが、本委員会は、今後とも浪岡町との合併協議について、その対策を講じる必要があることから、さらに閉会中の継続審査すべきものと決したものである。
平成16年12月16日
新幹線対策特別委員会委員長 奥 谷 進
青森操車場跡地利用対策特別委員会委員長 中 川 勅使男
石江土地区画整理事業促進対策特別委員会委員長 斎 藤 憲 雄
市町村合併対策特別委員会委員長 木 村 巖
3 議員提出議案一覧表(意見書)
議員提出議案第30号
真の地方分権のための三位一体改革の推進に関する意見書(可決)
三位一体の改革については、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004」に基づき、去る11月26日、政府・与党において、平成18年度までの三位一体改革の全体像が取りまとめられた。
全体像では、国庫補助負担金改革については、平成17年度及び平成18年度に3兆円程度の廃止・縮減等の改革を行い、また税源移譲については、平成16年度の措置を含めおおむね3兆円規模を目指し、所得税から個人住民税への移譲を基本とし、さらに、地方交付税については、平成17年度及び平成18年度は、地域において必要な行政課題に対し適切な財源措置を行うなど、「基本方針2004」を遵守し、地方団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税、地方税などの一般財源の総額を確保するなど、総論としては、これまでの地方6団体との協議過程を踏まえた内容となっている。
しかし、国庫補助負担金改革において、特に地方6団体が廃止縮減の対象から除外している生活保護費及び児童扶養手当に係る国庫補助率の見直し検討、また国民健康保険に係る国庫補助率の引き下げが盛り込まれ、これは国の責任の後退を意味し、単なる地方への負担転嫁と言わざるを得ないものである。
また、地方交付税改革についても、地方に必要な地方交付税、地方税などの一般財源の総額を確保する一方で、地方財政計画の決算との乖離を是正し、適正計上を行うこととしており、地方交付税の削減が危惧される内容となっている。
よって、今後の三位一体改革の推進に当たっては、地方分権の基本的理念を踏まえ、
・補助金改革と税源移譲の一体的、確実な実施
・地方交付税による確実な財源措置
・国庫補助負担率の引き下げ等負担転嫁の排除
・国による関与・規制の積極的見直し
を行い、都市財政運営に支障が生じることのないよう、真の地方分権のための三位一体改革の推進を強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成16年12月16日
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議員提出議案第31号
「食料・農業・農村基本計画」見直しに関する意見書(可決)
現在、政府は、2000年に定めた「食料・農業・農村基本計画」の見直しを検討している。来年の3月に策定される新たな「基本計画」は、今後の日本の食料・農業政策を大きく左右するものである。さきに出された「中間論点整理」(中間まとめ)では、1)担い手政策のあり方、2)品目横断的政策等の経営安定対策の確立、3)農地制度のあり方、4)農業資源・環境保全対策の確立が出されたが、最大の課題である食料自給率の向上に向けた施策については先送りされた。また、出されている課題が食料自給率の向上にどのように結びつくのか明確に示されていない。
これまでの規模拡大・効率化一辺倒の農業政策を進めてきた結果が、BSEなどの食の不安を引き起こしている現状から、食の安全や環境問題などに配慮した政策への転換が必要である。
私たちは、「基本計画」の見直しに当たっては、「食料・農業・農村基本法」に基づき、食料自給率の引き上げと食の安全・安定に結びつく施策を展開することが、日本農業の再生・発展につながると考える。
国は、安全な食料の安全・安定供給、農林水産業の持つ多面的機能の発揮、地域社会・農山漁村の活性化を図るため、
(1)食料自給率については、2000年から今日までの5年間、食料自給率が横ばいで推移してきた原因
と、関係諸施策の問題点を明らかにし、生産者と消費者の理解と協力のもと、実効ある食料自給率引
き上げ政策を推進すること。
(2)担い手のあり方については、
1)政策対象者たる担い手は、「プロ農家」に限定せず、生産意欲を持つ農業者及び地域で「育成すべき
担い手」として推薦される者等を対象とすること。また、集落営農は、地域の条件に見合った多様な
農業の展開を可能とするものとして位置づけること。
2)認定農業者以外の農業者にも生産意欲を持てるよう施策を講じること。
(3)新たな経営安定対策(品目横断的政策等)については、農産物価格の構造的な低落をカバーし、
耕作意欲を持てるよう本格的な所得補てん策とすること。
(4)農地制度のあり方については、
1)土地・農地等土地利用規制の体系を整備し、農地を農地として利活用できる法・制度を早急に確立
すること。
2)構造改革特区でのリース方式による株式会社の農地取得・農業参入について、拙速な全国展開を行
わないこと。
(5)農業環境・資源保全政策の確立については、
1)担い手以外の農家・非農家・地域住民など含めた農業資源保全の「共同」の取り組み
に対する本格的な支援策を導入すること。
2)環境直接支払い制度を創設し、有機農業など環境保全型農業の推進を支援すること。
3)現行の中山間直接支払い制度は、拡大・充実して継続実施すること。
などを盛り込んだ、新たな「食料・農業・農村基本計画」の策定していただきたい。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成16年12月16日
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議員提出議案第32号
イラクからの自衛隊撤兵を求める意見書(否決)
2003年3月の開戦時、イラクに大量破壊兵器はなく、フセイン政権と国際テロ組織アルカイダの結びつきもなかったことが、米政府、議会の調査報告でも繰り返し確認され、イラク戦争の大義は、大もとから崩れた。アメリカの呼びかけに応じてイラクに軍隊を送った国々の中で、撤退や撤退表明が相次いでいる。
11月に米軍がファルージャで行った作戦は、住民無差別虐殺ともいうべき凄惨な状況をつくり出した。これを見て、ますます多くのイラク人が米軍の虐殺行為に怒り、反発を強め、外国軍の撤退を求めている。
航空自衛隊は、クウェートの米軍基地を拠点として、米軍兵士とその携行武器、軍事物資を空輸している。米軍主導の多国籍軍に参加し、米軍の作戦行動の手助けをしている自衛隊は、イラクの人々から占領軍の一部と見なされている。サマワの自衛隊宿営地への攻撃が繰り返され、ロケット弾が撃ち込まれて宿営地内のコンテナを貫通するという事態も起こっている。
それにもかかわらず、自衛隊派兵の1年延長を国会に諮らずに閣議決定したことは、認められるものではない。
国連憲章と国際正義に立ち返り、自衛隊の撤兵を決断するよう強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成16年12月16日
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議員提出議案第33号
定率減税廃止などの庶民増税に反対する意見書(否決)
政府税制調査会が首相に提出した2005年度税制「改正」に関する答申は、所得税・住民税の定率減税を今後2年間で廃止することや、消費税の税率引き上げなど、今後数年間にわたる大増税計画を公然とうたっている。これは、小泉内閣のもとで相次ぐ負担増に苦しめられてきた国民の暮らしと日本経済に、さらに重大な打撃を与えるものであり、断じて許されない。
所得税・住民税の定率減税廃止は、総額で3.3兆円もの大増税であり、特に働き盛りの中堅層に重い負担を押しつけることになる。大企業の業績は好転しても、家計の所得は減少を続けている。貯蓄の取り崩しによってやっと支えられている家計消費が、この増税によって冷え込むことは必至である。
政府税調は、「財政危機の打開」を大増税の理由としているが、庶民増税は、さらに景気を悪化させ、財政危機を一層深刻にするだけである。「財政危機の打開」を言うのであれば、公共事業、軍事費などの浪費や政府税調が全く手をつけようとしていない大企業や高額所得者への行き過ぎた減税こそ、メスを入れるべきである。
よって、定率減税の廃止、消費税増税などの庶民増税を行わないよう求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成16年12月16日
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議員提出議案第34号
米の備蓄100万トン買い入れを初め、米問題に対する緊急対策を求める意見書(否決)
昨年秋の一部大手業者の買い占め等による一時的な価格暴騰は、一転して大暴落し、さらに、10月15日現在「作況98」と2年連続して不作にもかかわらず、低米価が続いている。
こうした事態は、農民の経営と暮らしを直撃し、政府が育成の対象としている「担い手」への打撃が大きく、次年度以降の米の生産に展望を持てない深刻な状況をつくり出している。この中で、「稲作所得安定対策」が事実上、経営の安定にとって焼け石に水という状況をつくり出し、地域水田ビジョンに基づいた「担い手」対象の農家の撤退や、集落営農の推進を中断せざるを得ない事例さえ発生させている。また、米屋さんなど米流通業者の経営の圧迫や地域経済を冷え込ませ、消費者に主食・米に対する不安をもたらすなど、幾重にも重大な影響を与えている。
この原因は、政府が15年産の備蓄米買い入れを拒む一方で、15年産米の不足分80万トンに対し、125万トンもの備蓄米を放出し、16年産米が流通している今日に至っても放出し続けているためである。放出された超古米が市場にあふれ、流通業者はいまだに大量の在庫を抱え、16年産米を買い付けることができない状況にある。
超古米の流通は、消費者の米離れを起こして悪循環を加速させている。まさに政府の需給調整を放棄した無責任な対応が重大な損害を国民に及ぼしているのである。
さらに、現在の備蓄60万トンの水準は、政府が決めた適正水準100万トンを大幅に下回っているばかりか、そのうち約7割が主食に向かない平成9年産、10年産の超古米で占められており、2年連続した不作のもとで、国民に重大な不安をもたらしている。
こうした事態を打開するために政府が責任を果たすべきであり、そのかぎは流通段階にある米も含めて緊急に政府が買い入れを実施することにある。米をめぐる異常事態に際し、下記の事項を直ちに実施するよう強く要請する。
(要請事項)
1、主食に耐えられる備蓄米100万トンを直ちに実現すること。年内に40万トンの買い入れを実施する
こと。
2、直ちに超古米の備蓄米の放出を中止すること。
3、2年連続の不作や価格暴落など、米をめぐる異常事態を踏まえ、政府が米の需給と流通、米の生産
費に見合う価格の安定に責任を持つ方向へ転換すること。
4、備蓄制度の弊害が噴出しているもとで、改めて棚上げ備蓄制度に転換すること。
5、ミニマムアクセス米を削減・廃止すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成16年12月16日
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